2011年09月08日
住環境を守るには・続々
前2回で低層住居専用地域以外では、いつ巨大マンションが出現しても不思議はないということを申し上げましたが、では低層住専地域なら安心して住んでいて大丈夫かというと決してそうではありません。これを違法建築と合法建築の両方から見てみましょう。
巨大マンションなどの場合は、住民の目で根こそぎ監視されているし、行政の竣工後の検査もあるしということで、違法建築は比較的少ない、少なくとも表面に出てこないようです。これに対して、低層住専地域の小住宅の場合は、行政の目も行きとどかないので事業者がそれをかいくぐるとか、増築改築という形で所有者が容積率等を逸脱するとか、違法建築が相当多いようです。
次に、合法建築である戸建て住宅なら問題がないかというと、これまたそうではないのです。低層住専地域の住宅には、建蔽率、容積率、高さ制限くらいしか規制がありません。そこで50平米、70平米と云った極めて狭小な敷地の住宅、敷地をすべてコンクリートで固めて一木一草もない住宅、おもちゃ箱をひっくり返したように、異様な形や色をした住宅などが無秩序に建てられているのが実情です。
これらを防ぐには、前回述べた「地区計画」を定めて、最低敷地面積、住宅の形や色の制限、庭の植栽の義務等を定めればよいのですが、土地所有者のほぼ全員が賛成しなければ作れないこともあって、既成住宅地ではほとんど絶望的です。
こういう状況を繰り返していると、太陽や風通しに恵まれ、緑の多い静かな住宅都市を目指したはずが、いつの間にか古びた不良・狭隘な住宅のごった煮のような町にならないとはいえませんね。
巨大マンションなどの場合は、住民の目で根こそぎ監視されているし、行政の竣工後の検査もあるしということで、違法建築は比較的少ない、少なくとも表面に出てこないようです。これに対して、低層住専地域の小住宅の場合は、行政の目も行きとどかないので事業者がそれをかいくぐるとか、増築改築という形で所有者が容積率等を逸脱するとか、違法建築が相当多いようです。
次に、合法建築である戸建て住宅なら問題がないかというと、これまたそうではないのです。低層住専地域の住宅には、建蔽率、容積率、高さ制限くらいしか規制がありません。そこで50平米、70平米と云った極めて狭小な敷地の住宅、敷地をすべてコンクリートで固めて一木一草もない住宅、おもちゃ箱をひっくり返したように、異様な形や色をした住宅などが無秩序に建てられているのが実情です。
これらを防ぐには、前回述べた「地区計画」を定めて、最低敷地面積、住宅の形や色の制限、庭の植栽の義務等を定めればよいのですが、土地所有者のほぼ全員が賛成しなければ作れないこともあって、既成住宅地ではほとんど絶望的です。
こういう状況を繰り返していると、太陽や風通しに恵まれ、緑の多い静かな住宅都市を目指したはずが、いつの間にか古びた不良・狭隘な住宅のごった煮のような町にならないとはいえませんね。