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2011年07月28日

健康で文化的な生活

 憲法グループの学習会に出てみました。ちょうど憲法第25条「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」というところを議論していました。

 健康で文化的な最低限度の生活とはどの程度の収入を云うかということですが、生活保護では、現在東京都で50歳代の単身者の場合、年間167万円位が支給されます。これは税金、社会保険料等を考慮すると、おおづかみに云って、年収200万円程度の給与収入に相当するようです。生活保護法は憲法25条を大前提にしており、この金額が現在の東京での健康にして文化的な最低限度の生活の水準を表すといっていいようです。学習会の議論でも、ウェブサイトでもこれに対する異論はほとんどないようです。

 一方、最低賃金法による最低賃金は、現在東京で1時間821円と決められており、これは年収換算164万円程度となります。生活保護より低いですね。さらに生活保護では扶養家族がいるとぐっと増額されますが、最低賃金では勿論そんなことはありません。もっと最低賃金を引き上げなければ不公平だ、働く者の待遇をもっとよくしなければおかしいという声が圧倒的なようです。

 最低賃金の大幅引き上げには、企業側が中小企業の倒産が増える、大企業でも海外との競争力が低下するといって反対していますし、最低賃金法でも事業の支払い能力も考慮に入れて決めるとされていますので、両者の開きがなかなか縮まらないのが残念ですね。

 「今日はえらい難しい話ばっかりで、すんまへんなあ。」



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    Posted by そやねん  at 19:48 │Comments(2)時事問題

    この記事へのコメント
    岩嶋です。
    最低賃金と憲法が保障する「健康で文化的な最低の生活」。
    個人的には、とても興味のある分野です。
    働くということは、もともと傍がラクになるという意味で、
    日本できた漢字だとか。そういう思いや能力の開発という面も
    大きいと思います。
    生活保護は、社会の保障としてなくてはならないとは思いますが、
    ただ与えるだけで、本当にいいのでしょうか。
    魚を与えるより、釣り方を教える、そして金銭がすべてでなく
    頑張る人が報われる社会にしていきたいです。
    Posted by としちゃん at 2011年07月29日 10:46
    としちゃんさん、おっしゃることはよくわかります。生活保護の仕組みはああいうことでしょうが、実態はよくわかりませんね。ハタラクの意味については、いや勉強できました。
    Posted by そやねん at 2011年07月30日 04:53
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    健康で文化的な生活
      コメント(2)