2011年09月05日
住環境を守るには
昨日ある会合で、今は良い環境に住んでいたとしても、いつ悪くなるかわからないから気をつけようという話をしました。
東京多摩地域での過去の建築紛争の実態をみると、お隣同士の増改築をめぐるトラブルなどは別として、大規模なものは住民の安心し過ぎから生じる場合が多いように思います。例えば、あるところで、青々と野菜の植わった畑が広がり、2階建ての民家と小さい町工場が点在する地域がありました。住民はその明るいのどかな田園風景を楽しんで住んでいましたが、ある日突然巨大なマンションの建築計画が公表されました。
住民は驚いて、日照が悪くなる、風通しが悪くなる、のどかな環境が悪くなる等として反対運動を起こしましたが、巨大マンションの建築を阻止することはできませんでした。
なぜでしょうか、実はその地域は都市計画上「準工業地域」だったのです。準工業地域では、巨大マンションだけでなく、キャバレー、パチンコ屋、大工場も立てることが認められています。
また、一面に広がる畑は生産緑地指定がされたものでした。生産緑地は優良な農地を長期に保全するために指定されるものですが、所有者が亡くなったり病気などで農業ができなくなると指定を解除して宅地として売ることができます。
つまり、のどかに広がる土地にアッという間に巨大マンションが建つことになったのは違法ではなく、まったく適法なことだったのです。このような可能性のある地域は市内の至る所にあります。住民は、違法建築に目を光らせるだけでなく、適法な再開発で住環境がガラッと変わることがありうるということも普段から念頭に置く必要があるといえましょう。
東京多摩地域での過去の建築紛争の実態をみると、お隣同士の増改築をめぐるトラブルなどは別として、大規模なものは住民の安心し過ぎから生じる場合が多いように思います。例えば、あるところで、青々と野菜の植わった畑が広がり、2階建ての民家と小さい町工場が点在する地域がありました。住民はその明るいのどかな田園風景を楽しんで住んでいましたが、ある日突然巨大なマンションの建築計画が公表されました。
住民は驚いて、日照が悪くなる、風通しが悪くなる、のどかな環境が悪くなる等として反対運動を起こしましたが、巨大マンションの建築を阻止することはできませんでした。
なぜでしょうか、実はその地域は都市計画上「準工業地域」だったのです。準工業地域では、巨大マンションだけでなく、キャバレー、パチンコ屋、大工場も立てることが認められています。
また、一面に広がる畑は生産緑地指定がされたものでした。生産緑地は優良な農地を長期に保全するために指定されるものですが、所有者が亡くなったり病気などで農業ができなくなると指定を解除して宅地として売ることができます。
つまり、のどかに広がる土地にアッという間に巨大マンションが建つことになったのは違法ではなく、まったく適法なことだったのです。このような可能性のある地域は市内の至る所にあります。住民は、違法建築に目を光らせるだけでなく、適法な再開発で住環境がガラッと変わることがありうるということも普段から念頭に置く必要があるといえましょう。